ヒーリングの現場においてとても大切にされているのは、「今に生きる」ということ。
言葉は多くの人が知っているかもしれませんが
そのセンスをつかむのは意外に難しいことのようです。
これには日本語の意味解釈の問題が絡んでいるように思われます。

あなたは「今」=「現在」と捉えてはいませんか?

ここに日本語のトラップが存在しています。
全く同じ意味なら何故二つの言葉が存在しているのでしょう。
広義の意味で捉えた時には同じ意味の言葉になりますが、
突き詰めていくなら全く同じではありません。
「今」の言葉には瞬間という意味が含まれていますが、
「現在」という言葉にはそれは含まれてはいないのです。
ですから正しく表現するなら

「今」<「現在」になるのです。


何かについて話をする時、多くの人はそのことに付随する過去の出来事における
自己の感情に囚われています。
そこから、今話そうとしていることに対してまで、感情的反応を示すのです。
これは全くもって「今」に生きていません。

その付随している過去の感情が良いものであるなら、
現在に対しても良い結果をもたらす呼び水にもなりえますが、
反対にネガティブな感情ならネガティブな結果を再びもたらす方へ働きやすくなるのです。

「今に生きる」ことによって過去の蓄積からとは違った結果を引き出すことが可能になるのです。

「今に生きる」は仏教用語である「一期一会」と「因果応報」に類する言葉だと私は思っています。