時には話すことでヒーリングをしているはずの私ですが、
実はコミュニケーションは苦手だったりします。

何故って、
私には本音しかないからです。
建前を使い分けたり出来ないから、
相手の態度や言っている内容に賛成できない時、
きっばり、それは違うと思うと言うか、黙ることしか出来ません。

でも、黙る時には「不満あり」としっかり顔に出ていると友人達は言います。
とことん嘘はつけないようです。

私のこういう質が「信じられない。だってありえないじゃん。」と、
否定の言葉を浴びせた人もかってはいました。
私にすればその人の言う「ありえない」が信じられない話でしたのに。

自分には建前がないのだと気づいたのは、二十代の終わり頃でしたか。
正直身も心もぼろぼろになっておりました。
でも、人が私をなんと言おうと私はこれが私だからと、
自分を否定する心を手放し、
本来の自分自身を大事にするようになっていった時には、
本音だけで話す私を信頼する人が増えてきたと思います。


私が師事した先生達はカウンセリングでは、オウム返しが基本といいます。
こちらがただ、鏡になってあげて相手の口から出てきたものを投げ返してあげる、
自分の発した言葉を外から聞くことでここに現れているもの、
自分の態度や感情、考え方に気づくのをサポートするのです。
ですから、カウンセリングというものは、言葉でコミュニケーションするのとは違います。

どうも、色々な方のカウンセリングの様子を見聞きしていると、
コーチングと混乱していないかという感触を受けています。


建前を使うことで相手に不快な思いをさせないというのは、
ある意味日本人らしい思い遣りなのかもしれませんが、
こういう文化があるからか、
自分と違う意見の人と納得するまで話し合うという態度が
身についていない人が見られます。
時には、違う主張をすることが悪いことのように思っている人にも沢山出会いました。
けれども、それではうわべだけの心の伴わない会話に終わってしまうでしょう。
それでどうして、心からの信頼を得たり与えたりができるでしょうか。

あなたには心を開いて話せる人が何人いますか。
先ずはたった一人でもいいです、あなたから始めることで、
この人数は、増えていくことでしょう。