今週発売されたばかりの新刊です。
人間の心理にグイグイ来る作品を数多く書かれてきた山岸涼子先生の作品、
「言霊」です。

これは、タイトルは言霊ですが、描かれている内容は、帯にあるように、
『ダンサーをはじめとする、アスリート全てに共通する"メンタルトレーニング"を
描きたいと思ったのが、「言霊」を書くきっかけです』
というように内容はマインド・セットのことであり、
鏡の法則のことでもあります。

ネガティブな傾向を持つ本番に弱い主人公が、
どのようにそれを克服してプロになるという自己の夢の足がかりをつかむのか。
ここに描かれているのは、アスリートのみに必要なことではなく、
人生で成功したい人、全てに共通する本質的なことであり、
自己の内側にあるものが外側に反映されるという鏡の法則の実例が、
ストーリーとして現されていますので、わかりやすいです。

読むと泣けて心が癒されるというようなものではありませんが、
まさにマインドの癒しに働く作品だと思います。