この所重たいテーマが続いていましたので、
久しぶりに大好きなマンガの話を・・・。

私が癒されたマンガです。
ただ、当時は癒されるという感覚がわからずに、夢中になって読みました。
現代でいう「中二病」のまっただ中にいる頃に、雑誌連載され、度肝を抜かされました。

聖徳太子が超能力者で、同性愛者というこの設定に、くらくらしたものです。
もともと好きだった日本史に新しい視点をもたらしたのもこの作品でした。

振り返ってみれば、学生時代の自分は、
母に嫌われたくないために自分のサイキック能力を封じて生きていたのですから、
いろいろ自分に辛い思いをさせていた時代ではないかと思います。
封じていても無意識な時に出てくる異様な能力に、
怯え忌避さえして、誰にも相談できずにいた孤独な時代です。
そんな自分を厩戸皇子に重ねてみていたのだと、今ならわかります。

近年、メディアファクトリーより、完全版が発行され、
日本画のような美しさのカラーもそのままに収録されているのは、
嬉しい限りです。
マンガだからこそ面白いと感じられる歴史物のひとつなのです。