私が依存症が厄介だと思うのは、
依存的な傾向が何かにある人は、
依存先がひとつで終わらないところなのです。

例えば、私の父は以前は喫煙者でした。
家系的に酒豪で、若い時は毎回軽く1升飲んでいたと聞いています。
仕事中毒な傾向もあり、
強くもないのに麻雀やパチンコにもはまる。
それで次々と借金をつくる、
けれどこれを自分ひとりで返そうとしないで家族に頼る生活をしていたのです。

これ全部私の目から見ると原因は、依存症にあります。

本人にエネルギーの自立が出来ていないから、
悪循環から抜け出せなかったのです。

幸にもアルコールだけは、急性アルコール中毒で病院に担ぎ込まれたのがきっかけで、
父はその後ほとんど飲まなくなりました。
ですから、私は自分が大人になって父の兄弟達を冷静に観察できるようになり、
初めて実は父の家系は全員とんでもない酒豪揃いだということを理解したのです。

母が病死した後、姉は早々に嫁いで父から逃げ出しました。
そして、10年間で私も耐えきれなくなり、逃げ出しました。
それから、姉妹二人で協力して父のお金の無心には一切首を縦に振らず、
サラ金が来ようともそれは同じで、
警察にも弁護士にも相談することもしましたが、
とにかく返済の肩代わりはしない。
これを貫いて10年、父は借金は自分で出来る形で完済し、
その過程で煙草代が惜しいと気がつき、禁煙。
趣味はカラオケとかになり、
ほとんど問題のない人になりました。


荒療治ですが、生活を切り離すことで、
依存のエーテルコードを切り、
再び繋げるチャンスをつくらせなかったのです。
その間にこちらも依存させてしまうエネルギー性質の改善(癒し)を行い、
父にあるその他の原因となっている霊的なもの(先祖霊とか鬼の話)も処理したのです。

でも、日常の話しを聞いているとテレビへの依存は残っているようです。
父はテレビをつけたままでないと眠れない人なのです。
本人は単なる習慣と考えているようですが、
これは多分、私が音楽がないと眠れなかったのと同じでPTSDが原因ではないかと思います。
軽い方ですけれど、一応戦争も経験した世代の人ですし、
いわゆる機能不全の家庭で育った人なので、
内面の葛藤は色々あると思います。
ですから、父の場合はほぼよくなってはいますが、
依存症が完全に治ったというのとは、言い難く、
こちらに甘えさせると再び出る可能性は見えているのです。

悪化を防ぐには冷たく突き放しておくことなんて鬼のような娘ですね。


前回の記事でも書いたとおりに、
何が何でも依存症を癒せ等とは、私は考えていません。
けれども、人間関係が依存的である人は、
生活の様々な面でこれを表し、
嗜好品や食べ物での中毒や、
朝の占い、ラインやチャットといったスマホ並びにPC依存と、
あらゆるところに依存の病理はあらわれるのです。

父の場合は、本人は直そうと思ってなかったので、
ここに書いたような対処になりましたが、
本人が直そうと思うのなら10年なんて時間はかけずにヒーリングできます。

自立した人が増えれば、社会の在り方も自然に変わります。
ただ、どのようになりたいのかは、人それぞれで違うし、
選ぶべきは自分なのです。