私は自宅でヒーリングのセッションをする時、BGMを流しています。
最近はENYAが多いですが、クラッシックも日によっては使います。
クラッシックで1番良く使用するのは、バッハ 無伴奏チェロ組曲です。
曲の選択は、直感で決めますがクライアントさんとのシンクロがあったりして
なかなか興味深い体験もあります。

俗に言うヒーリングミュージックは、私は使用しません。
今のところ、私はクライアントを寝かせてしまう癒しを行なっていないからです。
リラックスした深い眠りは、人を癒す力を持っています。
これをもたらす場を設けてあげられるなら、
他に何もしなくても相手はかなり癒された気分になります。
この意味で絶対的という評価を多くの人が口にしていたのが、
故宮沢富美夫さんでした。
このクライアントがリラックスして眠りに入ることを業界用語で「オチル」といいますが、
宮沢さんの音楽でオチナイ人はいないとまで言う人もいたくらいでした。

私は彼の生前に天河神社の境内で行なわれた生演奏を聴くチャンスがありました。
地面にござを敷いた所に直接座るので足が痺れないよう胡坐をかいて
一時間半の演奏を聴いていました。
正直私の場合は股関節にも問題があるのでこの姿勢でも痛みが生じます。
しかし、その演奏に聴き入って少し意識が朦朧とした瞬間、
ガクンと、股関節が動いて痛みがなくなりました。

この体験は意識が自分の身体をつくっていることの再認識と
音楽がその意識に作用する可能性を私にもたらしました。


残念ながらあれから数年が経過する私の股関節はまた元通りになっています。
根本にあるパターンを変えてしまわねば、真の癒しは得られないのです。
けれども、あの体験で得られたものも間違いなく癒しではあるのです。