日本は古来より母系社会の国でした。
母なるもののエネルギーはすべてを包み込み、
許し受け入れるというのが、そのエネルギーの持つ本質です。
このエネルギーのマイナス面は、甘えという依存傾向を生み出しやすいというところでしょうか。

すべてのエネルギーにプラスの面とマイナスの面、陰と陽、両極のものが含まれています。
人間の性格も一方からは短所に見えても、他方からは長所であることは、
よくあることです。
これは私達がその特定の何かについて勝手に意味づけして
判断していることを表しています。
ですから、マイナス面といっても、必ずしも悪い面という意味ではありません。

しかし、日本のこの母系社会の生み出した依存傾向は、
現在ひたすら悪い循環を生み出していると言わざるを得ません。
それは、頼らせている母なる存在が、既に依存的状態にはまってしまっているからです。
母親がエネルギー的に自立していれば、多少子供に甘えが出ても問題ありません。
それは、時を見て自立を促すことも可能だからです。
けれども、母親が自立したエネルギーを持っていないと、
別の存在にすがってバランスを保っているから、その相手がいなくなると困るのです。
結果、相手の自立のエネルギーも削いでしまうことになります。

少し前にはパラサイト親子とか、結婚した子供に仕送りを続ける親が、
社会現象的に取り上げられていましたが、
根本原因は、もっともっと深いところにあると私は見ています。

神聖なる母、女性の女神の側面が失われて久しい現代社会で、
女性が依存という病的状態から立ち直り、共依存という健全な姿を取り戻さなければ、
パートナーである男性のエネルギーも病んだものにしかなれないのです。
男も女も私達は自己の健全化を学ぶ必要が在るのです。


何故、現代女性が病的依存なのかについては、以下に記す過去記事をご参考ください。

鬼婆化している私達                 http://blog.so-net.ne.jp/emerald-heart/2008-11-15
脱鬼婆 バランスのとれた存在になるために  http://blog.so-net.ne.jp/emerald-heart/2008-11-16