このところ、ル・ベルベッツやイルディーボといったクラッシックな発声を学んだ人の歌声ばかりを
エンドレスで聴きつづけていました。

正直言って、私の耳は特別よくはないし、音感も普通、
リズム感にいたっては悪いと自覚する人です。
なのに、どうして声楽を学んだ人の歌声がいいと感じるのか、わからない。

改めて振り返ってみれば、好きなロックボーカリストも、
クラッシックを学んだことのある人の方が多い。
わけがわからなくて、音大卒の幼なじみを質問攻めにしてしまいました。
何が具体的に違うのか?

曰く、「力の抜けたような発声で、言葉が聞き取りにくくなる。
波動が違う。」という。

でも、私は歌詞が聞き取りにくいと思ったことは、一度もない。
よほど、日常会話のほうが聞き取りには苦労している。

結局、謎なままでした。


土曜日に出掛けた「秋」をテーマにしたクラッシック・コンサートで、
「小さな木の実」を聴いたら、歌詞入りのも聴きたくなって帰宅後検索、
ユーチューブで見つけました。https://www.youtube.com/watch?v=eQ3yRX6_bSw
そして、芋づる式に懐かしい音楽を聴きつづけることに。

これをして思い出し、気づいたのが、
私は「みんなのうた」を毎日聴いて育ったのだということ。
放送時間にあわせて遊びからも帰宅して、自分でテレビをつけて聴いていたのです。

私が聴いていた時代ですと、
歌謡曲系の歌手が歌うことのほうが稀で、
○○合唱団とか、どこどこのソリストとかが歌うものが主流だったのです。
三つ子の魂百までもで、
テクニック的なことは何もわかって無くても、
何かが違うことを識別し、慣れ親しんできた歌い方をする人を好んでいたわけです。

幼なじみの言う波動が違うという表現は、実際はどうだろうかと思うのですが、
確かに声が優しい感じに聴こえるように思います。


私にとって、
記憶に残る「みんなのうた」の数々は、
私のインナー・チャイルドをなだめる歌声なのです。