さて、昨日は引越しを検討している町に出かけてきました。
そこで出会ったのは、私の予想を裏切るものでした。
本当にあの町にはもともと神社と称するものは、なかったのです。

ただ、土地神に相当する存在はいました。

まだ龍という形にもなる前の存在、太古の存在がひっそりと守られていました。
そこは開発という意味では手付かずの土地ですので、土が昔のままで、
子供の頃当たり前に嗅いでいた懐かしい匂いがしました。
久しぶりにカワニナや沢蟹の姿も見ました。

この存在と対面して、私がこの辺りに住みたいと思っていることを伝えると、
「歓迎する」との答えが返ってきました。

後は物件がタイムリミットまでに見つかるか、です。


今回の件は、名前による先入観に誤魔化されたといっても、いいでしょう。
橋の名前は、近くにある池が由来のものです。

名前も付けずに、ただそこに在るものとして守ってこられた存在が、
あの町の土地神だったのです。
見ること若しくは感じることが出来る人達だけが敬う存在、
形に囚われない信仰により隠された存在なのです。


私は以前に良く似た存在に逢っているので、今回はわかりました。
どちらも、人の手が入らない自然な場所だからこそ残り続けることが可能なのです。
けれど、人から離れた場所ではありません。
すぐそばを人が歩き住まう町の中のお話です。

あなたのそばにも実はまだまだ太古の存在がいて、
眠っているのかもしれません。