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カイロン-傷ついた癒し手- [ヒーリング]

近年の天文学においては、惑星から彗星へと認識が変容したのがカイロンです。
よって、最近の占星術ではカイロンを読まない人も見かけます。
けれど、以前に書いたとおりに第1ハウスに惑星が集中していて、
そのオポジッションにカイロンを配置した出生図をもつ私にとっては、
彗星に格下げされようとも無視できない存在です、

さらにいうなら、魂のルーツとしてケンタウロスの者である私には、
その母惑星はすでに滅んだ感覚がありますので、
現在は彗星としか言えなくなったその姿が、
滅んだ惑星のなれの果てにも思えるのです。

ギリシャ神話のケンタウロスは半神半馬の姿をしています。
その姿のために母親に捨てられたケイロンは、
他の神々に拾われ愛されて育った神の子であり、不死身の存在です。
しかし、他者を治療する際に誤って毒矢にて傷を負ってしまい、
永遠に続く毒の苦しみから逃れるために、
不死を放棄したのです。
こんな神話をもつケイロンは「傷ついた癒し手」と、呼ばれています。

ケイロンは優しく聡明な賢者であるけれど、
その生い立ちは複雑で孤独や絶望が見えています。
ケイロンはいろいろな意味で傷ついた存在なのです。


占星術上のカイロンは「治療」や「教育」、「精神分析」、「占星術」等を
司るとされています。
小説ハリー・ポッター・シリーズの中にも1人、ケイロンのようなケンタウロスが出てきましたね。
半神半馬というのは馬の部分が人間の本能のような荒々しい部分を象徴しているのですが、
知性がこれを支配している、人の部分が強いキャラクターでした。
仲閒のケンタウロスとは対立したいわけではないのに、
彼が差別せずに人間と付き合うために孤独を背負ってしまった教師は、
まさにケイロンの本質を現していました。

「傷ついた癒し手」が現すものは、
「傷ついた者こそが、人を癒すことが出来る」ことを現しています。

多くの人は、うまくいっている人から学ぼう、癒されようとします。
その人が過去何かに傷つき、これを克服して成功しているなら、
大いに参考になることでしょう。
けれども、躓きもなく成功している人からは、
他者が何故躓いているのかの理解もないから、
躓きを乗り越える術を与えられないのです。

また、多くの人はうまくいっている人を手本として、
その相手のように生きようとしますが、
手本とする相手と自分は違う存在であることを失念しています。

ただ自分らしく在る、
シンプルで一番無駄がない生き方なのですが、
なかなか実現が簡単ではありません。
他者と違うことをするのは、孤独になることも時に必要になってくるからです。

それでも、
心の赴くままに生きられたなら、
どれほどのものを得られるかは、
実践した者にしかわからないでしょう。

喜んで傷を負いなさいとは申しませんが、
傷を負ったからこそ得られる癒しの知識はあると、
私の人生を振り返って思うのです。
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